自然に咲きほこって居る花

[#ここから改行天付き、折り返して1字下げ]第一の精霊 ソレ、その様に自然に咲きほこって居る花を足の先でじゃらして何も忘れて居るのがお主にはよく美くしさとつりあって居るのじゃナ。今の一日はそうして気ままに歌をうとうて舞をまうて居なされ、声の美くしい駒鳥も姿のよい紅雀もつれて来てお相手さしょう。第二の精霊 そうして居なされ。お主にそうして居られると私共は涙のこぼれるほど安心なおだやかな心持になれるのじゃ。美くしい花をもつ人はたれかがぬすみに来はせなんだかと思いわずらうと同じに私共はなやむのじゃ。精女(涙ぐみながらいかにもこまったらしく小さなこえで)お主さまが御まちかねでございます。第一の精霊 御待ちかね? ダイアナ殿は山羊の乳をまってござるのじゃ、私共はまっとそれより貴いものをダイアナ殿よりまちかねて居るのじゃ。 まちかねて気の狂いそうなものさえある!第二の精霊 お主の心の花の咲くのをまちかねて居るのじゃ、幼子の様なお主の瞳にかがやきのそわるのをまちかねて居るのじゃ。[#ここから4字下げ]第三の精霊はかるくふるえながら木のかげから出て来る。精女、二人の精霊は気がつかずに居るといきなり馳って精女の前にひざまずく。二人の精霊はあとじさりをし精女はおどろいてとび上る。[#ここで字下げ終わり][#ここから改行天付き、折り返して1字下げ]精女 アラー? マア――……第三の精霊 これまでに――お主を……命にかけてとまで思って居るのじゃ。

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